What is Finance?

ファイナンスとは

ファイナンスは、お金とリスクにかかわる意思決定と、それを支える金融市場のしくみを研究する学問です。

Overviewファイナンスという学問

ファイナンスは、「限られたお金を、不確実な将来に向けて、どう配分するか」を考える学問です。個人が資産をどう運用するか、企業が事業のための資金をどう集めて何に使うか、そして株式や債券の価格が金融市場でどのように決まるのかを、理論とデータの両面から研究します。

経営学・経済学の一分野として発展してきましたが、統計学・数学・計算機科学とも深く結びついています。1990年(ポートフォリオ理論、資産価格理論、企業の資本構成の理論)、2013年(資産価格の実証分析)、2022年(銀行と金融危機の研究)には、ファイナンスの研究者がノーベル経済学賞を受賞しており、学術的にも重要な分野として位置づけられています。

Two Pillarsファイナンスの2つの柱

ファイナンスは、大きく投資理論(Investments)とコーポレートファイナンス(Corporate Finance)の2つの分野に分けられます。同じ金融市場を、お金を出す側から見るか、お金を集めて使う側から見るかの違いです。

INVESTMENTS
投資理論

お金を運用する投資家の立場から、株式・債券・為替などの価格がどう決まるのか、リスクとリターンの関係、ポートフォリオの組み方などを研究します。資産価格理論(アセットプライシング)が中心となる分野です。五島研究室が主に扱う分野です。

例となる問い:リスクの高い資産ほど、平均的に高いリターンが得られるのはなぜか。分散投資によって、リスクをどこまで減らせるのか。

CORPORATE FINANCE
コーポレートファイナンス

資金を調達して事業に使う企業の立場から、どの事業に投資するか、借入と株式発行のどちらで資金を集めるか、配当や M&A、ガバナンスなど、企業の財務にかかわる意思決定を研究します。

例となる問い:企業は、借入と株式発行のどちらで資金を集めるべきか。利益は配当として株主に還元すべきか、再投資すべきか。

2つの分野は、表と裏の関係にあります。たとえば、投資家が株式に求めるリターンは、企業から見れば資金を集めるためのコスト(資本コスト)です。そのため、どちらを専門にする場合でも、もう一方の考え方が土台になります。

Fields広がる研究分野

2つの柱を土台として、両者にまたがる形で次のような分野も盛んに研究されています。

金融市場・金融機関

銀行や証券会社などの金融機関の役割、取引のしくみ、金融政策や金融規制が市場に与える影響を研究します。

例となる問い:中央銀行の金融政策は、金利・為替・株価にどう波及するのか。

行動ファイナンス

人間の心理や判断の偏りが、投資行動や市場価格にどのような影響を与えるのかを研究します。

例となる問い:投資家はなぜ、値下がりした株を売らずに持ち続けてしまうのか。

サステナブルファイナンス

ESG 投資や気候変動リスクなど、環境や社会の課題と金融の関係を研究する、近年急速に広がっている分野です。

例となる問い:気候変動への取り組みは、企業の価値や投資家の判断にどう影響するのか。

フィンテック・計量ファイナンス

統計学・機械学習・自然言語処理などを使って、大規模な金融データから価格やリスクを分析・予測します。

例となる問い:ニュースや SNS の情報は、市場価格にどう反映されるのか。

Related Fields関連する学問

経済学市場や人々の行動を分析する枠組みを提供します。ファイナンスは経済学から発展した分野です。
会計学企業の財務諸表を読み解き、企業の価値や業績を分析するための基礎になります。特にコーポレートファイナンスと深く関わります。
統計学・計量経済学理論が現実のデータで成り立つかを検証する、実証研究の中心的な道具です。
数学確率論や最適化は、資産価格の理論やデリバティブ(金融派生商品)の分析に使われます。
計算機科学機械学習や自然言語処理によって、大量の数値データやテキストデータを扱えるようになりました。

Finance × Data Scienceなぜデータサイエンスと相性が良いのか

金融市場は、社会の中でも特にデータが豊富な分野です。株価や為替レートは秒よりも細かい単位で記録され、企業の財務情報やニュース、決算資料なども長期間にわたって蓄積されています。そのためファイナンスは、早くから統計的な手法でデータを分析してきた分野であり、機械学習や自然言語処理といった新しい手法の活用も急速に進んでいます。

五島研究室では、ファイナンスの理論に基づいて問いを立て、データサイエンスの手法で検証するという組み合わせを重視しています。理論と分析手法の両方を身につけることで、「何を分析すべきか」と「どう分析するか」を自分で考えられるようになります。

Careers学んだことが活きる進路

金融機関

銀行、証券会社、資産運用会社、保険会社、政府系金融機関など。運用・リサーチ・リスク管理などの業務で、投資理論とデータ分析の知識が直接役立ちます。

事業会社・コンサルティング

事業会社の財務・経営企画、コンサルティングファームなど。企業価値の評価や投資判断といったコーポレートファイナンスの考え方は、業界を問わず求められます。

データサイエンティスト

データ分析の技能と、ビジネスや経済についての理解の両方を持つ人材は、IT 企業やフィンテック企業などで広く求められています。

研究者・公的機関

大学院に進学して研究者を目指すほか、中央銀行や官公庁、シンクタンクなどで調査・分析に携わる道もあります。

Study with Us五島研究室でファイナンスを学ぶ

五島研究室では、ファイナンス(投資理論)とデータサイエンスを組み合わせた研究に取り組んでいます。ファイナンスやプログラミングを学んだことがない方も、基礎から学べます。

連絡先

ファイナンスの学び方や、ゼミ・大学院進学に関するご質問は、下記のメールアドレスまでご連絡ください。

goshima-keiichi-vh[at]ynu.ac.jp

[at] を @ に置き換えてください。